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シジミの花

以前、魚屋で働いていた時があって、アサリやシジミの仕分けをしていた。

朝イチで届く10キロの貝をザルに開けて、洗って、陳列する。

小分けで買う人用にトレーに入れたり、

1キロ単位で買う人用に、重さを測った貝を網に入れて、

海水と同じ濃度にした水がはってある銀色の深型のトレーに入れて(酸素ポンプもセット済み)店頭に出したりしていた。

 

ザルに開けた10キロのシジミやアサリをトレーに乗せる時は、

まず異物がないかを調べないといけない。その方法は音だ。

まず片手いっぱいに貝をすくい、その手を左右に軽く振って音を鳴らす。

そうすると、だいたい″コロコロ〟と鳴るのだが、たまに″カラカラ〟と鳴る時があって、

そういう時は中身がカラの貝や、砂が混じった貝が入っている。

″コロコロ〟も″カラカラ〟もなんとも言えない良い音だった。

そしてカラカラを当てた時は楽しかった。あれは音楽だ。

 

しかし今日の絵は何なんでしょう?

タイトルの『シジミの花』も、なんか演歌っぽい。